凹レンズログ

くりかえす生活の雑感。まとまらぬままに。

NHK「ママたちの非常事態」は父親も救われるものだった

何万年もの時を経て蓄積された遺伝子のプログラムは、この数百年ばかりで急激に変わった人間社会に対応できず悲鳴を上げている。

NHKスペシャル ママたちへ(仮)~最新科学で迫る ニッポンの子育て~ NHKスペシャル ママたちへ(仮)~最新科学で迫る ニッポンの子育て~ 中々印象深い内容だったので覚書。

女性の遺伝子の苦しみ

人間は集団養育をするようにできている。育児不安すら、集団養育に母親を向かわせるようにプログラミングされている。それでも現代社会は、核家族で母親が一人で子どもを育てる時間が多い生活が選択されている。遺伝子は、一緒に子どもを育てる仲間を求めて、脳や体を刺激するが、母親は上手くいかないように見える子育てに自分を責め、孤立をより深めていく。

遺伝子と環境がかい離してしまっている現代では、新しい子育てのスタイルが求められるのだ。

男性の遺伝子の苦しみ

それだけではなかった。

哺乳類の育児において、父親に求められていたのは、外敵から家族を守り、餌を獲得してくることだった。そうできるように遺伝子は準備されている。

しかし、女性が活躍する現代では、子育てに参画することが求められる。多くの父親がしっかりと子育てができるようになりたいと願っている。

それでも、母親のようには脳が反応してくれない。「自分は父親として失格なのではないか」と男性は自分を責め、妻からの蔑みと苛立ちを甘んじて受け入れる。「俺だって頑張っているのに」「なんで認めてもらえないんだ」とつぶやきながら。

同じジレンマに悩み、互いを責め立てる不幸

刻まれた遺伝子と、現代社会に求められる役割の狭間で悩んでいるのは父親も一緒だった。母と父は、同じように苦しみを抱えていたのに、お互いが自分を分かってくれないと反感ばかりを膨らませていた。

性別の違いは、お互いが相手と同じようには成れないこと、相手が自分と同じには成ってくれないこと、互いに同じように苦しんでいることを教えてくれる。

それでも変わっていける

子育てを経験した男性は、子どもの顔写真に脳が反応するように変化する、養育を経てオキシトシンが分泌されるようになり子どものそれにも影響するという知見は、父親にも光を与えてくれる。後天的にでも、脳が変わり得るということは「父親になっていくことができる」ことを示している。なんてワクワクすることなんだろう。