凹レンズログ

くりかえす生活の雑感。まとまらぬままに。

新社会人よ「社会を生きるための教科書」を読め

私が、あまり知らない領域の知識を得るときに良く使っているのが岩波ジュニア新書です。最近、仕事で図書館の近くに行くことが多く、たまに岩波ジュニア新書を借りて帰ったりします。

岩波ジュニア新書−岩波新書のジュニア版として1979年に発足した。中学生・高校生を主な読者対象としているが、啓蒙書として一般人でも読めるものが多い。
岩波新書 - Wikipedia

岩波ジュニア新書編集部

その中でも、最近ヒットだったのが川井龍介の「社会を生きるための教科書」です。
社会を生きるための教科書 (岩波ジュニア新書)

【目次】
1 就職する、働く
2 税金を納める
3 保険と年金を考える
4 自分の住まいを探す
5 家族を考える
6 お金と正しくつきあう
7 情報を使いこなす

岩波ジュニア新書は、中高生を読者として想定した上で書かれています。そういうと、「大人が読むもんじゃない!」という方もいるかもしれませんが、だからこそ大人でも理解しやすい平易な文章で書かれており、非常に理解をしやすく出来ています。
本書は、雇用形態や社会保障、年金、保険、税金、確定申告、アパートの借り方まで子どもでも理解しやすいように丁寧に書かれています。分かりやすいだけでなく、社会の仕組みや隠れている利害などへも言及があって、とても面白く読めました。例えば、労災などについては以下のような記述もあります。

  労働者を雇用している事務所は、労災保険に加入しなくてはなりません。しかし、小さな会社や自営業者が人を雇っている場合、この労災保険に加入していないところがあります。みなさんもこれから働くところが、こういう会社や事業所だったら不安に感じるはずです。
  そういうところで働いていて、万一仕事に関係するケガをしたり病気になったとしても、絶望することはありません。会社が加入していなくても、労働基準監督署に「労災である」と申請し認定されれば、労災の適用を受けられることがあります。本来会社は労災保険に入っているべきなので、会社が責任をとって過去に遡って保険料を支払うことになります。


このように、生じる可能性のあるトラブルや具体例をあげ、対処方法や仕組み、理由などが説明されます。社会人にとって非常に有用な一冊であると思います。また、親の介護やガン告知に関する章も興味深かったです。

「ガンになったら告知して欲しい?」、あるいは「二人だけになったら家を処分して生活を変えるの?」などといった健康や財産に関係することは、親が老いる前の、まだ元気なうちだからこそ聞けることです。とくにガンの告知やお金の問題は、親がそれほど歳をとっていないうちでないと聞きにくいものです。…私の父は七0代でガンで亡くなりなりました。本人の動揺が大きいからと、はっきりとした病状を知らせることはありませんでした。…告知しておけばよかったのかもしれません。そうでなくても、もう少し前に、万一の場合について雑談のときにでも話しておけば、と少々後悔しました。


このように、中々考えさせられる内容も書かれています。新社会人が入社前、入社直後に読むのもいいですが、一年社会人として生活してから読んでもためになるし実感を伴って読めるのではないでしょうか?もうすぐ30歳の自分も楽しく読めました。ぜひ、手にとってみてください。オススメです。