凹レンズログ

くりかえす生活の雑感。まとまらぬままに。

先送り習慣を変える最良の1冊

何かを先送りにして、くよくよ悩んだり後ろめたさを感じながら、時間とエネルギーと感情を散々浪費したあげく、いざ仕事に手をつけてみたらほんのわずかな時間ですんでしまったという経験はないですか?今回は、リタ・エメットの著書「いま やろうと思ってたのに…」を紹介します。




本書は、先送り習慣(=グズ)について、「読者自身のパターンを自分で把握して、対策を講じること」、「ワークを実践して、すぐに行動する習慣をつけること」、「グズに逆戻りしたときに軌道修正する方法」を体得することを目的にしています。読んで理解するだけではなく、実際に行動することを主眼に書かれていることが本書の特徴です。


いま やろうと思ってたのに… (知恵の森文庫)
リタ・エメット
光文社
売り上げランキング: 5911
おすすめ度の平均: 5.0
5 ぐずな自分からの脱却
5 本当に直っちゃうかも...

楽しみで満ちあふれ、少しも不愉快なことのない人生などない

本書では、楽に仕事を進めるためにはということのみを追い求めていません。現実的に、人生を捉えているのです。不愉快なことから永遠に開放された完全なライフスタイルなど存在しないのです。

「これをやるのはいやだけど、どうせやらねばならないのだから、それなら今すぐ始めてさっさとかたづけてしまおう」

こう自分に言い聞かせれば、後ろめたさからは、開放されますね。けれども、人間みなそんなに強くはないので、そのための方法がいろいろと紹介されています。

偽善グズじゃないですか?

本書の特徴的な部分はグズの分類の仕方にもあります。ただ、怠けていたのでは人に顔向けできないので、かわりに立派なことをして仕事を先延ばしにするという傾向が人間にはあります。
移動マニア: 仕事をしようとすると、よそで雑用が待っていることを思い出して移動する。食べ物があれば食べ、コーヒーを入れ、倉庫に行き、郵便を確認する。彷徨ったあげく当面の仕事に引き返すと、また別の移動を始める。
完璧マニア: 下準備をするという名目で、仕事の開始を遅らせ続ける。
社交マニア: やりたくない仕事を先延ばしするために、同僚を訪ねてオフィスを彷徨う。
整理マニア: 雑然とした環境では、良い仕事はできっこないと不意に決意する人々。整理を開始して、そのあげく、「おっと、もうこんな時間か。仕方ない。明日にするか」とつぶやく。
お助けマニア: 最も狡猾なタイプ。自分の仕事を後回しにして人を助ける。人助けは気分がいいし、人から好かれたい、感謝もしてもらえる。中には、断れないお人好しタイプも含まれる。
漂流する人: 1日を振り返って自分が何をしたのか、時間がどこへ流れ去ったのか検討もつかない。自尊心が傷つき、自分はだらしない愚か者だと落ち込む。

グズの恐怖

グズの原因として恐怖心があります。恐怖を克服するには、それをはっきりと確認しすることが必要です。
不完全なプランを立てるのが恐い、不完全なコンディションで重要な仕事を始めるのが恐い → 完全な状況は起こらないと自覚する、「ベターは目指しても、ベストは存在し得ない」
ミスをするのが恐い → ミスは必ずある。何事にも別のやり方があることをミスは教えてくれる。ミスをプラン上のちょっとした問題と捉える。
気分の恐怖、もし行動をおこしたらどんな気分になるのかが不安になりグズになる → グズを決め込んでいることで今どんな気分を味わっているのか考える。

これらの恐怖を克服するためには、

「自分は何が恐いのか?」と自問しましょう。(中略)次に、「最悪の恐怖が最も恐ろしい形で実現したらどうなるのか?」と自問してみましょう。(中略)
どのような恐怖であれ、その恐怖を最大限まで拡大してみてください。(中略)その恐怖を拡大してそれでも乗り切れると心に決めることです。

結果的にどんな最悪な事態でも死ぬわけではないのです。また、最悪な事態よりも思い悩む方が辛かったりもします。

つまらない仕事のあとには、必ず楽しい結果がまっている

気が重い仕事に取り掛かるときには、ネガティブなことばかりを考えてしまったり、少し楽な活動へ目移りがしてしまったりと、その場の感情にしか焦点を当てられなくなってしまいます。しかし、大切なのは、その先を見据えることです。
気が重い仕事を終わらせた後には、素晴らしい満足感がまっています。プロジェクトを完成させたり、苦手な人に会ったり、嫌な電話を終えたりした後煮には、「開放された」という素晴らしい気分や、楽しい活動が待っているのです。その物事に直面しているときに「一歩先を見据えること」は、勇気を奮い立たせてくれます。

グズを克服する

基本的にグズを克服する最大の方法は、「千里の道も一歩から」、たった一歩を踏み出すことです。そして、踏み出す前にプランを練り、踏み出したら1つのことを集中して行います。グズに共通する最大の特徴は、集中力の欠如です。
1度にひとつのこと、この原則をしっかり守っていきましょう。いざ手をつけようと思って、不安になり、考えるのをやめるというのではなく、1つのことにどっぷりと集中してみます。

また、人からの仕事を断れない場合は、以下の言葉を参考にしてください。

長すぎる犠牲は、心を冷たい石に変える。
自己主張をしても、おな親切で愛情深く礼儀正しい人間でいることは出来ます。 −もちろん、仕事をつづけることも。

1時間のワーク

これは本書で紹介されている、最も基本的なワークです。試しに1つ自分の避けている仕事に取り組んでみるのです。コーヒー休憩も電話もなしで1時間ひとつの仕事に集中します。

  1. 先延ばしにしていた仕事をひとつ選ぶ。
  2. タイマーを1時間にセットする。
  3. 選んだ仕事を始める。休憩はとらない
  4. 自分を褒めてあげる。

そうすると以下の3つのうち1つが必ずおきます。
1.仕事が完了する。 2.仕事の完了までにさらに時間がかかることが分かる。しかし、すくなくとも、とっかかりをつかむ(プランニングにつながる)。 3.仕事は終わらないが、暗いトンネルに光明を見出す。 
そしてなによりも

あなたがいちばん恐れているのは、時間やエネルギーを仕事に費やすことではなく、単に始めること

だということが分かるのです。

101の「しなければならないこと」

このワークは自分のしなければならないことを、101個書き出すものです。要はブレインストーミングなんですが、101と数が決まっている部分がミソです。私も実際に書き出して見ました。「書けるだけ〜」とか「思いつくだけ〜」という縛りでは、自分でやめてしまうことが多いですが、101個ひねり出すことで、かなり網羅的なリストが作れます。

まとめとして

こうして、自分の避けていることに向き合いながら、それに手をつけていきましょう。一度このワークを実行してみると、その効果を体験できます。見える世界が変わってくるのです。ぜひとも、読むだけではなく、実行してみてください。


ワークを別のエントリーにまとめています。
グズを改善するワークまとめ - 凹レンズ 〜まとまりのない日記〜